クエン酸シルデナフィル製剤(バイアグラ)の取り扱いについて
宮崎県薬剤師会薬局部常務理事 加藤 博二
クエン酸シルデナフィルは製剤(商品名:バイアグラ、要指示医薬品)は、医師の処方せん(歯科医師・獣医師の処方せんは認められない)に基づき供給される事になりました。 宮崎県全薬局の先生方は本剤の取り扱いについて、下記の事項を守って下さい。
1.保管について
本剤は店頭に陳列しない。調剤室の鍵のかかる保管庫等に保管し、盗難防止に十分留意すること。
2.調剤について
処方せんの記載内容を十分にチェックし、疑義がある場合は必ず処方医に紹介すること。
偽処方せん・改ざんされた不正な処方せん・コピーされた処方せん等に注意する。
本剤については、死亡例を含む副作用が報告されているので、服薬指導は必ず徹底して行い、本剤による副作用事故に係わる問題等に対処するため、疑義照会等の経過等と共に薬歴簿に記録して下さい。
服薬指導では、
処方医から患者用冊子「バイアグラ錠を適正にご使用いただくために」を受け取っているかを確認。無い時は当該冊子(本剤と共にメーカーが配布)を交付する。そしてこの冊子等を参考にしながら、基本注意事項・相互作用について分かり易く丁寧に説明すること。
特に注意する事項
患者がニトログリセリンなどの硝酸剤及び亜硝酸剤を使用の時は確認の上処方医にその旨を連絡し、バイアグラは交付しないこと。
使用後「胸に違和感を感じた」等の循環器系の副作用が疑われる症状を訴えた場合、「気分が悪くなった」「頭が痛くなった」「顔が火照ってきた」及び「消化が悪くなってきた」等の症状を訴えた場合は、直ちに処方医に相談するように指導すること。
一時的に「光に敏感になる」「色が変色して見える」等の視覚上の変化が現れるとの報告があるので、この様な色覚異常が続く場合、眼科の検査を受ける等指導すること。
注意
患者本人への服薬指導が必要です。本人かどうかの確認をしっかりして、不信な事は処方医に疑義照会をして下さい。責任問題が起きた時、薬剤師に不備がないようきちんと調剤をし、指導等の記録をつけて下さい。
【バイアグラの調剤計算】
本剤は健康保険の適用外ですが、あくまでも処方せんに基づき患者に供給される要指示医薬品であり、服薬指導は必ずして下さい。
という計算になりますが、患者には( )の部分と薬剤料を明確に知らせ、理解が得られるよう配慮して下さい。処方は頓服になります。
尚、薬剤料は25mgが1錠1,100円、50mgが1錠1,300円の処方価格だそうです。
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わからない時は各支部の社会保険委員会担当者に聞いて下さい。
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