◆日薬ニュース 号外−28
日薬ニュース 号外が出されましたのでお知らせいたします。

日薬ニュース

号外    平成12年12月12日(火)
発行:社団法人 日本薬剤師会(広報課)
Tel:03-3406-1171 Fax:03-3406-1499
http://www.nichiyaku.or.jp/

タケプロンカプセル15・30に関するお知らせ

平成12年12月12日
武田薬品工業株式会社

謹啓
時下、先生におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

平素は弊社ならびに弊社製品につきまして格別のご高配を賜り、有り難く厚くお礼申し上げます。

 このたび、「タケプロンカプセル15・30」(一般名:ランソプラゾール)に逆流性食道炎の「用法・用量」が本日(平成12年12月12日)、追加承認されました。これに伴い「使用上の注意」が改訂されると共に、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法の場合には1回30日間分の処方が認められることになりました。

 なお、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法以外の効能・効果(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクターピロリの除菌の補助)の場合の用法・用量については、1回30日間分の投薬は認められておりませんので、ご留意いただきますよう併せてご案内申し上げます。

謹白

・逆流性食道炎の「用法・用量」が変更になりました。

・再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法に対して 1回30日間分の処方が可能になりました。

・上記以外の効能効果、用法用量については、1回30日  間分の投与は認められておりませんのでご留意下さい。


【問い合わせ先】
武田薬品工業株式会社 くすり相談室  TEL 06-6204-2513


***タケプロン添付文書より改訂項目の一部を抜粋***

【用法・用量】
○逆流性食道炎の場合
 通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する。なお、通常8週間までの投与とする。
 さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回15mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1日1回30mgを経口投与することができる。

<用法・用量に関連する使用上の注意>
 逆流性食道炎の維持療法において、1日1回30mgの投与は、1日1回15mg投与中に再発した例など15mgでは効果が不十分な場合に限る。

【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(3)逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で、減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止すること。なお、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。

 本剤は、厚生省告示第73号(平成12年3月17日付)による厚生大臣の定める長期投与が認められる内服薬には該当しないので1回30日間分の投薬は認められない(再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法に用いる場合を除く)。

 


***タケプロン製品情報概要より***

【タケプロンの安全性】
 承認時までの調査(2000年12月時点)では2,214例中342例(15.4%)に、市販後の使用成績調査(1999年2月時点)では6,260例中138例(2.2%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。

なお、重大な副作用としてアナフィラキシー反応、ショック、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、顆粒球減少、血小板減少、貧血、重篤な肝機能障害、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、間質性肺炎が報告されています。

【逆流性食道炎の維持療法における安全性】
上記の承認時までの調査(2000年12月時点)のうち、国内で行われた逆流性食道炎の維持療法の臨床試験において、103例中33例(32.0%)[〜8週間:24例/103例(23.3%)、8〜24週:13例/51例(25.5%)]に臨床検査値の異常を含む副作用が認められました。

主なものは下痢、軟便等の消化管障害、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ−GTP上昇や好酸球増多でした。また、特に重篤な副作用は見られませんでした。

詳細は必ず添付文書(2000年12月改訂)をご覧下さい。