◆日薬ニュース第25号
日薬ニュース 第25号が出されましたのでお知らせいたします。

日薬ニュース

第25号    平成12年11月15日(水)
発行:社団法人 日本薬剤師会(広報課)
Tel:03-3406-1171 Fax:03-3406-1499
http://www.nichiyaku.or.jp/

総送信部数:約37700部


お知らせ

来年2月募集の薬剤師賠償責任保険制度について

 本会では、昭和49年より安田火災海上保険(株)との団体契約により薬剤師賠償責任保険制度を運営してまいりましたが、薬剤師業務の環境変化に対応できる制度として、平成13年分の募集から、個々の薬剤師の業務上の過誤に対する補償を中心とした制度として以下のような内容で募集いたします。
<保険契約の種類及び補償内容>
 (1)薬剤師契約:個々の薬剤師(加入者本人)の業務により生じた偶然の事故に対する賠償責任保険契約です。補償の対象は、 1)医薬品等の販売または授与の有無を問わず、情報提供業務による事故、2)店舗や施設で取り扱う医薬品、医薬部外品、健康食品等、介護用品、福祉用具類を含めてすべての商品の事故、3)店舗や施設外(患者宅やそこまでの往復途上等)で生じた対人・対物賠償事故、となります。
 (2)薬局契約:上記の補償対象となる事故の際、開設者
(個人、法人)・管理薬剤師が、管理者としての責任を問われる場合に対する賠償責任保険契約です。
 なお、詳しくは日薬誌11月号の122頁をご参照下さい。

「薬学の時間」のBSデジタル放送スタート

 ラジオたんぱ「薬学の時間」が12月5日(火)22時からBSデジタル放送=ビー・エス・コミュニケーションズ(BSC)の301Chで放送されます。BSデジタル放送は、高音質に加え、グラフや表・先生の顔写真といった映像(静止画像)も同時に放送できるので、従来のたんぱ放送に比べ飛躍的に情報量が増大する新しい媒体です。番組は、テレビ受像機の画面で参考資料などを見ながら先生のトークが聞けるので、家にいながら学術ミニ講演会に参加しているようなものといえ、今後はインターネットとの連動など幅広い番組活用が期待されます。BSCの番組編集・製作は、ラジオたんぱの関連会社BSCが行い、ラジオたんぱが長年に渡り蓄積してきた薬学・医療番組の放送ノウハウ及びコンテンツを再構築し、21世紀にふさわしい薬学情報を提供します。
 BSCを受信するには放送衛星からの電波を受けるパラボラアンテナとBSデジタル対応テレビ(ない場合は別にデジタルチューナー)が必要です。BSアナログ放送のパラボラアンテナはデジタル用に利用できます。詳細は、電話03-3583-1300(株)ビー・エス・コミュニケーションズまでお問合せ下さい。

日本薬剤師研修センター 研修ビデオのご案内

 日本薬剤師研修センターでは、自己研修やグループ研修のための研修用ビデオを作成してきました。「皮膚に生じる薬の副作用」「糖尿病−薬剤師のための基礎知識−」など9本です。業務の基本を分かりやすくまとめました。ベテランの薬剤師には知識の再確認に、新入薬剤師には初期研修にご活用下さい(詳しくは日薬誌11月号109頁をご参照下さい)。

 


最近のニュース

調剤過誤防止対策に万全を!

 今般、神奈川県川崎市の薬局において、抗アレルギー薬のセルテクトと間違えて向精神薬のセレネース同量を10人の子供に投薬し、8人が錐体外路症状等により緊急入院するという調剤過誤が発生した。過誤の原因は、セレネースを500グラムの容器から別の容器に移し替える際、誤ってセルテクトの容器に入れてしまった充填ミスと推測されている。充填ミスは過誤要因の中でも頻度が高く、かつ一旦起こすと複数の患者に影響を及ぼすこととなる。会員各位においても、再度調剤業務全般を見直し、調剤過誤防止に万全を期していただくようお願いしたい。

注目を集めるスティーブンス・ジョンソン症候群

 皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)とその近縁の中毒性表皮壊死症(ライエル症候群、TEN型薬疹)は重篤な皮膚障害であり、細菌、ウイルス、マイコプラズマなどの感染でも起きるが、薬剤による副作用として誘発されることも多いという。特に抗生物質、消炎鎮痛薬、抗痛風薬、向精神薬、抗けいれん薬、総合感冒薬、抗リウマチ薬などがその原因薬剤となりやすい。このスティーブンス・ジョンソン症候群型薬疹とTEN型薬疹が今、改めて注目を集めている。それは昨年、スティーブンス・ジョンソン症候群友の会が発足した他、今年になり「ニュースアイ」(テレビ東京)がそれらを取上げたためである。
 スティーブンス・ジョンソン症候群の発症率は、100万人に1〜2人と非常に低い。薬局で遭遇する機会は極めて稀である。しかし、それら疾患は非常に重篤で、その生命予後は如何に早期に診断し、治療するかにかかっている。原因となり得る薬剤を調剤又は販売する際には、副作用情報として上手に初期症状などを情報提供していただきたい。また、それらが疑われる顧客から対応を聞かれた時には全ての薬剤の服用を止め、直ちに皮膚科専門医を受診するようアドバイスする必要がある。
 これからまさに「かぜ」のシーズンに突入することになる。先の号外でお知らせしたフェニルプロパノールアミン含有製剤と同様に充分に説明・服薬指導し、薬剤師ならではの適正使用への貢献をお願いしたい。

規制改革に関するヒアリング行われる

 本会は11月6日に規制改革委員会(宮内義彦委員長)のヒアリングに出席し、7月に公表された論点に対し意見陳述を行った。
 規制改革に関する論点公開では、流通分野の一般用医薬品の販売に関し(1)インターネット上での医薬品販売(2)医薬品販売範囲の見直し(3)医薬品一般販売業における薬剤師・管理薬剤師の配置義務の見直し(4)医療分野における医薬分業のあり方に関する項目が問題提起されていたことから、生命関連商品である医薬品の特性を踏まえ利便性・経済性を優先させて規制緩和を促進することは危険であるとして、インターネット上の医薬品販売や一般用医薬品の一般小売店での販売等に強く反対した。また、医薬分業については、適正な医薬分業の推進のための施策をこそ進めるべきであると主張した。併せて、一般用医薬品の活性化を図る観点から、スイッチOTC薬等有効性・安全性に優れた一般用医薬品の開発促進を要望した。

 


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